こんにちは。

先週からMG研究室 インキ耐性編 結果報告をお送りしておりますが、今週も引き続き、検証・分析結果をご報告したいと思います。

<前回からのおさらい〜検証内容>
実験素材の印刷物はA3サイズのポスターを想定とし、以下4通りの印刷方法と用紙を使用しています。

①ハイブリットUV印刷(UVインキ)+マットコート紙
②ハイブリットUV印刷(UVインキ)+ユポ紙
③オフセット印刷(油性インキ)+マットコート紙
④オンデマンド印刷(トナー方式)+マットコート紙


前回は、屋外に掲示されたハイブリットUV印刷とオフセット印刷(油性)では屋内の印刷物よりも明らかに退色(遜色)が起こっており、これらは紫外線(太陽光)によるものとご説明させていただきました。

●【MG研究室】インキ耐性編 結果報告 印刷方式や条件によってどんな違いが出るの?


今回は見た目だけでなく、濃度計測値をみながら検証をしてみたいと思います。

まずは「屋内の数値変化グラフ」と
屋内の数値変化グラフ
「屋外の数値変化グラフ」
屋外の数値変化グラフ
をご覧ください。


ご説明までもないかもしれませんが、印刷はC(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(スミ)の4色の掛け合わせによって絵柄が表現されています。

濃度計測は、2週間おきに各色のベタ濃度を測定し、グラフ化しました。

その結果、屋内では全ての条件下で2か月間ほぼ同じ状態で変化が見られなかったのに対し、屋外ではオンデマンド印刷以外のハイブリットUV印刷とオフセット印刷(油性)でスタート直後からY(イエロー)とM(マゼンタ)の色が落ちていっていることがわかりました。

この結果から、Y(イエロー)とM(マゼンタ)には耐光性が無く、逆にC(シアン)とK(スミ)は耐光性があることがわかりました。

カラーバー比較

前回の見た目で、屋外の印刷物が大きく退色(遜色)していた原因は、Y(イエロー)とM(マゼンタ)のインキにあったんですね。


ではなぜY(イエロー)、M(マゼンタ)とC(シアン)、K(スミ)で耐光性の違いが出てしまうのでしょうか?

一言でいうと、インキの主成分となる顔料の違いによるものです。

C(シアン)やK(スミ)のインキの顔料の化合物は結合が強く、紫外線(太陽光)にあたっても壊れない性質なのに対し、Y(イエロー)やM(マゼンタ)は化合物の結合が弱いため、紫外線(太陽光)で破壊され本来の色を失ってしまいます。

では、ハイブリッドUV印刷やオンデマンド印刷で屋外に長期間設置したい印刷物はあきらめなければいけないのでしょうか?

いえ、安心してください!あきらめることはありません!!!

耐光性に関してはインキメーカーから「超耐光インキ」というインキが販売されていますので、そちらを手配すればすぐに色が落ちてしまうことはありません。

もちろん、メディア グラフィックスでも超耐光インキを取り扱っております。


最後に、今回の検証ではマットコート紙とユポ紙での違いでもテストをさせていただいておりました。

結論から言うと、耐光性についてはインキによるものが大きく、紙の違いでは影響はないという結果となりましたが、ユポ紙は合成樹脂(プラスチック)を主原料とした紙であることから耐光性ではなく、「耐水性」が強い紙です。

超耐光インキと組み合わせて使用することにより、太陽光や風雨、温度変化などの自然の気候の変化の影響を受けにくい「耐候性」の高い印刷物を作ることが可能になります。

主に屋外掲示の長い選挙ポスターや屋外のディスプレイなどが考えられます。


以上いかがでしたでしょうか?

この夏の強い日差しを利用してインキ耐性テストを行ってまいりましたが、私たちが予想していた以上に印刷物(ポスター)の退色(褪色)が進んだことは驚きでした。

メディア グラフィックスは、このような研究やお仕事を通して得られた経験や知識、ノウハウを用途や目的に合わせ、印刷のプロの視点から最適な紙やインキ、印刷方式などをご提案させていただいております。

是非お気軽にご相談ください!

株式会社メディアグラフィックス
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